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2014年9月28日日曜日

ご親交のあった方々からのコメント [フォーラムをふりかえって 2]

ライブ映像上映後、志村正彦さんとご親交のあった方々からのコメントを実行委員が代読させていただきました。

 渡辺平蔵さんと小俣梓司さんは高校時代バンドを組んでいたご友人で、上京してから「富士ファブリック」を結成した時のオリジナルメンバーでした。コメントはパネルにして展示室にも掲示させていただきました。(「ご両親・ご友人・恩師の言葉 [展示をふりかえって 4] 」参照。http://msforexh.blogspot.jp/2014/07/blog-post_26.html )

 渡辺平蔵さんに関しては、パネルに掲示した以外に、小学生のとき、二人で自転車で遠出して帰れなくなり最後に残っていた10円で家に電話をして迎えに来てもらったことや、高校時代にバイクで甲府にエフェクターを買いに行き、帰り道で志村さんが転倒してバイクが故障してしまったこと、「いつもの丘」のさらに奥の見晴らしのいいところに行って、二人で何を話すでもなく座って景色を眺めていたことなどのエピソードもお話ししていただいたので、それをまとめて読ませていただきました。

 お二人の言葉からは、志村さんの普通の少年、青年であった姿と、やはり人とは違う特別であった姿との両方をうかがうことができました。

 もう一人、志村さんの小学校時代の担任であった渡辺光美先生が以前にお書きになった文章を、許可を得てご紹介させていただきました。

 桜の季節になり、志村正彦君、まー君のことを思い出すこと。何かを成し遂げつつあったまー君の突然の死から命のはかなさ、大切さを思い、みなさんにもそれを思ってほしいということ。展示させていただいた学級通信をお作りになった先生の教え子の死を悼む気持ちが伝わってきました。

 お三方とも、お仕事の都合などのご事情があってフォーラムにご参加いただけませんでしたが、コメントの形でご協力いただいたことは大変ありがたいことでした。感謝申し上げます。
  身近で志村さんを見ていた方のコメントは、あらためて失われたものの大きさを感じさせるものであったからでしょうか、会場はしんみりとした雰囲気に包まれました。

2014年9月21日日曜日

フォーラムの進行とライブ映像の上映[フォーラムをふりかえって 1]

  このブログを休載させていただいてから一月以上が絶ちました。本日から再開させていただきます。今回からしばらくの間、「志村正彦フォーラム」についてのご報告とふりかえりを掲載していきたいと思っております。

  「志村正彦フォーラム」は、7月13日(日)14時より山梨県立図書館2階の多目的ホールを会場にして開催されました。定員は200名、後援者や関係者の分を除いて、160名の参加者を募りましたが、1週間ほど前には申し込みが定数に達しました。関係者の数を再確認し、一般の参加者を170名まで増やしましたが、最終的にはお断りしなければならない状況になりました。

 会場のホールは前方上部にスクリーンがあるので、鑑賞しやすいように、当初は余裕を持って椅子を配置する予定でしたが、200名の満席状態だったので、ほとんどすべてのスペースを使って椅子を並べることになりました。後方は段差のある座席になっているので比較的見やすいのが幸いでした。

 当日の進行は次の通りでした。
1.フジファブリック・ライブ映像 3曲上映[予定時間25分]
2.ゆかりの方コメント紹介・講演者4人によるトーク[予定時間55分]
3.フリートーク等[予定時間40分]
 全部で2時間(120分)の予定でした。

 初めに、フジファブリック・ライブ映像を3曲上映した理由は、参加者はもちろん志村さんの熱心なファンが多かったのですが、中にはまだよく知らないで参加したという方もいらっしゃったからです。 映像を見ていただくよい機会だと考えました。

 主催者としてはもう一つの理由がありました。
 志村さんは生前、故郷山梨でのライブについて、第一に実家近くの富士吉田市民会館、次に富士急ハイランドのコニファーフォレスト、さらに甲府の山梨県民文化ホール(昔も今もほとんどの音楽家の山梨公演はこの会場で行われます)の三カ所でやりたいという夢があったそうです。第一の夢は叶い、第二の夢も準備中だったのですが、結局、彼の亡くなった後に「フジフジ富士Q」としてゲストボーカル方式で開催されました。甲府でのライブはおそらく企画にまで上がることもなく、幻に終わりました。だからこそ、ライブ映像を通してではありますが、今回の志村展の会場でもある甲府で、フジファブリックの歌と演奏を会場のみんなで一緒に鑑賞したいという主催者側の想いがありました。擬似的コンサートではありますが、志村さんも喜んでくれるような気がしたからです。

 曲目は次の3点を考えて選曲しました。
・時間の制約から代表曲3つに絞り、年代的なバランスも図ること。
・ライブ映像の会場は、新宿ロフトと富士五湖文化センターの二つが絶対に含まれること。
・彼の人生と作品について知ることのできるMCのある映像であること。

  このような観点から以下の3曲に決め、上映しました。(映像制作者のEMI Records Japan様には事前に許諾していただきました。あらためて感謝を申し上げます)
1.『桜の季節』(2004.4.13@新宿LOFT)                         『FAB BOX』収録              
2.『若者のすべて』(2007.12.15@両国国技館)              『両国国技館ライブ』収録
3.『茜色の夕日』(2008.5.31@富士五湖文化センター)  『FAB BOX II』収録 

 大型スクリーンに映し出される志村さんの映像を参加者みんなで見ることは意味のあることだったと考えています。どれもすばらしい演奏と内容の濃いMCで、夢中で見ているうちにあっという間に時間が経ってしまいました。フォーラムの参加者にお書きいただいたアンケートにも、始めにライブ映像を見ることができて良かったという感想が多く寄せられました。