flier

flier

2015年2月8日日曜日

フォーラム参加者のご発言 5 [フォーラムをふりかえって 11]

 次に発言された女性の方からは、音楽業界で仕事をなさっている樋口寛子さんと鈴木亮介さんに「志村さんが奥田民生さんに影響を受けてバンドマンになったように、今年10周年を迎えるフジファブリックの影響を受けて、新しくバンドが生まれたりメジャーデビューしたりしているのか。フジファブリックが音楽業界に与えた影響について、言える範囲で教えてほしい」という主旨のご質問がありました。
 先に樋口さんからお答えをいただきました。

 日々ブッキングを担当していて、若いミュージシャンと会うことが多いのですが、フジファブリック、志村君に影響を受けたという人たちはとても多いと思います。ロフト、私ということもあるのかもしれませんが、コミュニケーションの入り口として、「僕も、私もフジファブリックが好きで」と始まることが増えたなという印象があります。世代としては特に23~26才くらいの人たちが多いですね。例えば、ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、KANA–BOON、特にボーカルの谷口君はフジファブリックが好きで、そこから一気に交流が始まったということがあります。他にもそのような人たちはいますね。
 私達の世代にとってスピッツの草野正宗さんや奥田民生さんが好きで、憧れであったように、今の若い世代のバンドにとってフジファブリック、志村君は完全にそういう存在になっていると感じます。

 次に鈴木さんからお話しをいただきました。

 大きな流れで言うと、今、音楽業界が下火だとかCDが売れないとかいうこととも関連していると思いますが、商業的にはフェスというのがとても大きな機軸になっているんですね。そうなるとアゲアゲ、ノリノリの曲ばかりやっているようなバンドが支持されて、それが一つの正解という風潮があります。だから音楽を目指す人たちも、ちょっと検索して、こういう風にすれば売れるんだということになって、ワンパターンでバリエーションがなくなっている。そういうところでは、フジファブリックを目指しているとか影響を受けているというのはちょっとずれている感じがあります。
 一方で、今、ライブハウスがとても面白いんです。今はセルフプロデュースができてしまうので、自分たちで音源をインターネット上に公開したりして、メジャーで売れることだけが音楽的な成功ではないと思う人たちも出てきている。何百万人に支持されるというわけではないけれど、一定のファンがいて、ライブをすればライブハウスがいっぱいになるというようなバンドが増えてきていると思います。その中にはほんとうにいろいろなバリエーションがあります。そういうところでは、キーボードが入ったり疾走感があったりというフジファブリックを、真似するというのではないのですが、目指している人たちは増えてきているのかなと感じます。


 
 樋口さんと鈴木さんのご発言から、フジファブリックが若い世代にとって「憧れ」の存在であり、「目指す」べきバンドでもあることが伝わってきました。

0 件のコメント:

コメントを投稿

コメントについてはすぐに公開されません。管理者の承認後になります。よろしくお願いします。