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2014年7月20日日曜日

展示室1の構成 [展示をふりかえって 1]

 今回から数回に分けて、「ロックの詩人 志村正彦展」をご覧になられなかった人のためには概要を説明し、また、ご覧になられた人に対しては展示の意図や準備の過程を伝えたいと思っております。志村正彦フォーラムについても同様に記します。
 まずはじめに、準備段階をふりかえり、展示の基本テーマや構成について説明します。

 展示室1は、「志村正彦クロニクル」というテーマで、1980年に生まれてから2009年に亡くなるまでの生涯を10の時期に分けて、壁面にパネルと写真、室内中央の4つのケースに自筆のものを含む重要資料、入り口近くのスペースに愛用ギター3本を展示しました。

 会場については、昨年12月に申し込んだ時点で、すでに一番大きな会場は予約済みでしたので、あの2室しか借りられませんでした。時期は彼の誕生日の週末にすることを決めていたので、日程の変更は検討しませんでした。(あの時点で来場者数が予測できれば、大きな部屋を借りられる別の日を検討すべきだったのでしょうが。これが反省点となりました)

 会場の寸法から、120センチ幅の移動式展示壁が15ユニット設置できる計算となり、そこから簡単な図面を描いて、パネルや写真の配置や寸法を検討しました。その結果、作成するパネルや写真額のサイズをA4に統一することにしました(最終的にはより小さいパネルやキャプションも作りましたが)。A4サイズに文字を印刷するため、できるだけ簡潔な表現にまとめ、1枚あたりの字数を少なくして、文字を大きくしようとしましたが、それでも限界があり、文字は若干小さくなってしまいました。(読みにくかったというご指摘もあり、申し訳ありませんでした)

 また、会場で借りることのできるガラスの展示ケースも5つという制約があり、展示室1では最大で4つしか設置できない見通しになりました。(結局、展示室2にも2つのケースが必要となり、不足した分は別途用意しました)物理的な空間の制約から、自筆資料などの貴重な資料の点数も自ずから限られることになりました。

 私たちは非営利の自発的組織であり、人員はボランティアによって、予算は有志によって集めました。したがって、人員・予算共に限界があり、会場や展示壁・ケース等も借り物なので、物理的制約があります。
 しかし、限界と制約があるからこそ、何かを少しでも作り上げていこうというのが、私たちの考え方でした。そのような条件のもとで、来場していただく方々に少しでも満足のいく展示にするのが、最大の課題となりました。

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